金印偽造事件?「漢委奴國王」のまぼろし



金印偽造事件?「漢委奴國王」のまぼろし
金印偽造事件?「漢委奴國王」のまぼろし

ジャンル:歴史,日本史,西洋史,世界史
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星1つ付けるのが屈辱

はっきり言ってひどすぎる。はじめの金印発掘確率の算出方法で著者の見識を疑ったが、残念ながら予想が裏切られることはなかった。推論の根拠がまったく示されておらず、唯一の拠り所とも思える成分分析の提案にしてもそれが確証となる可能性はないに等しい。
週刊誌ネタ以下であり、時間の無駄であった。
こちらのレビューを見てから購入すべきであったと反省している。
偽造説に1票!

 確かに志賀島での金印発光(「出土」をこう呼ぶそうです)の話を初めて聞いたとき、「誰かが埋めたんじゃないの?」くらいのことは私でも思いました。ただ、「事実ハ小説ヨリ奇ナリ」ですからネェ、素人としては頭の中の「?」マークを保留状態にしたまま放置していたワケです。ま、長い間には保留にしてある事実そのものも半ば忘れていましたが…
 著者の金印偽造説は、もちろんすべて状況証拠に基づいています。しかし、それなりに説得力を感じました。私としては、著者の説に乗ってもよい。頭の中の「?」マークが保留解除になって、グルグル回転しています。
 先行レビューから、金印を蛍光X線分析しても鋳造時期が明らかにならない可能性があることを教えられましたが、それでも試してみる価値はあるでしょう。それでホンモノということになれば、私も著者と一緒に頭を下げます。ペコリ(もうかよ!?)。
古代史への示唆に富む書物

「トロイアの遺跡を発掘」なんてのもシュリーマンの吹いた法螺だと思っている私にとって著者の「まず疑ってかかるのが学問というものだ」という主張は大いに賛同できるもので、「誰それがいっていた」「何処何処に書いてあった」ということを安易に信用しがちな我々に警鐘を鳴らすこと意味のあることである。ただ「初めに偽造ありき」という前提で論理を展開するのは説得力に欠け、あまり読者の賛同を得られないこともまた事実である。土門拳は昔「法隆寺の釈迦三尊の脇侍の一体は後世の偽後作である」ということを主張していたが、それと同じただ本人の思い込みによる独りよがりの身勝手な論調に終始している。「源義経がジンギスカンになった」と主張するならそれにふさわしい論証を展開しないと共感は得られない、それと同じである。
温泉のホンワカ気分で読む本

 日本史を教えてきた高校教員としては気になる書名である。温泉旅行に出かけてホテルの畳に座って、温泉に入り汗を拭きながら、ビールを呑みながら一気に読んだ。昨年の冬は草津であったが、今年は那須であるが・・・。旅行に持っていく本なら、なるべく肩のこらない、エキセントリックな題名・テーマの本がよい。その意味では最適の本である。誰もが知っている金印。その発見話の驚く偶然性、いい加減さ。そもそも、黄金でハンコを造るなんて、1500年代の豊臣秀吉の印まで無かったことだ。両者の胡散臭さが漂う。
 このような興味津々で買う本は、如何に多くのデータを挙げて、そこから導き出される結論に整合性を持たせているかという点から見ると、ウーンである。
 が、一方で、「この新書は推論に推論を導いて、内容は空論である。」と批評する人も多いが、私は、作者が不思議な発見話を整理して見せたのは、それなりの意味があると思う。
日本史の国宝・重要文化で、私が直感的にアヤシイのは、石上神宮の「七支刀」そしてこの「金印」であったが、この本は疑問だらけの古代史への導入としてキッカケとなる新書である。温泉や風呂上がりに一気に読む本として相応しい。


保留もしがたい

金印偽造を論証しようとする本書が(1)読者が判断できるだけのデータを挙げているか,(2)そのデータから説得力のある結論を導いているか,という点については、はなはだ心許なく、欲求不満が残る。その原因は、本書が一般向けの新書だからという問題ではなく、著者自身の資質の問題のようにおもわれる。金印に関しての問題提起の書、知的興奮のための書を読みたい、というのなら、本書で著者も触れている、明石散人氏の著作の方が簡にして要を得ているように思う。



幻冬舎
七つの金印―日本史アンダーワールド (講談社文庫)
偽りの大化改新 (講談社現代新書)
朝鮮半島「核」外交―北朝鮮の戦術と経済力 (講談社現代新書)
法隆寺の謎を解く (ちくま新書)
謎の豪族 蘇我氏 (文春新書)




近代国家の発展―明治時代後期 (小学館版学習まんが―少年少女日本の歴史)

近代世界システム〈1〉―農業資本主義と「ヨーロッパ世界経済」の成立 (岩波モダンクラシックス)

近代性の構造―「企て」から「試み」へ (講談社選書メチエ (1))

近代中国は日本がつくった (Wac bunko)

近藤勇 (時代小説文庫)

近藤勇白書 (角川文庫)

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金剛型戦艦―機動部隊の中核を成した高速戦艦のすべて (〈歴史群像〉太平洋戦史シリーズ (21))

金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本―近現代史

金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本―原始・古代史 (東進ブックス―名人の授業)




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