鳥山石燕 画図百鬼夜行全画集 (角川文庫ソフィア)



鳥山石燕 画図百鬼夜行全画集 (角川文庫ソフィア)
鳥山石燕 画図百鬼夜行全画集 (角川文庫ソフィア)

商品カテゴリ:アート,建築,デザイン
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作品は5、商品は1。

鳥山石燕の妖怪画集、4種-12冊を文庫版 1冊に収録。各種共、目録、序文、跋文は翻刻のみで奥付は無し。
本編はモノクロ写真版。欄外に底本に見える妖怪名や詞書を現今の漢字カナ交じり文に翻刻。
A; 底本の漢字はほぼ総ルビ。翻刻もそれに倣うが、詞書のルビは旧カナ、妖怪名は現代カナ遣い。
「読者の便を図った」か…?詞書は旧カナだから不統一。
B; 四種目『百器徒然袋』下冊。妖怪名「山颪」(ヤマオロシ)の項(244ページ)。翻刻には、
“?山おやじと言ひて、そう身の毛はりめぐらし?”
とある。底本は
“?山おろしと言ひてそう身の毛はりのごとし?”。
妖怪名は『山颪』ヤマオロシ と記され、翻刻もしているのに何故、詞書翻刻は「山おやじ」か?「ろ」と「し」とが接近して「や」に見えた…か…?
“毛を張りめぐら”すとはどんな状態か?単語の配列上問題無く読み流してしまうが…意味は?毛は“生える(生やす)”もの。“張る”ものではない。
ここは、
“?(名を)山おろしと言って、全身の毛が針のようだ?”
と解す。「はり」は「張り」でなく「針」である。
C;上記 A,B は本来、角川側のミスでない可能性が高い。鳥山石燕の妖怪画集四種は
『鳥山石燕 画図百鬼夜行』
として国書刊行会が平成 4年12月21日に初版を出している。
両書共にモノクロ写真版だが底本は版の減りの違いから同一物でないと分かる。
が、上記 A,B と全く同じ欠陥が国書版にも在る。
先ず国書版で翻刻ミスが在り
次に角川版発行の際、底本は別物を撮影したが、翻刻は国書版をミスの箇所までそっくり丸写しした…か…?
本来、文庫化に際して国書版の誤りを正し、文庫版ながら、正しい本文を提供する好機であったが、他社先行版を安易に転載した為、誤読の連鎖となった。
ただ…
国書版は「間違った」。角川版は「手を抜き盗んだ物が欠陥品だった」のだ。
勿論、石燕の作品の評価は星5。
が、この商品の評価は星1。
ただただ眺める幸せ!

なんなんでしょうね?
水木さんの妖怪本の場合、視て憶えようっていう図鑑的な楽しみ方になるんですが、
この本、石燕さんの場合、ただただ眺めてて楽しい感じなんですよ。
そういえば美術館にいったり画集を眺める時って、憶えようだの理解しようだのって消えますよね。
酔狂な知識欲で購入したのに、そんな感覚でとらえることの楽しさを再発見した気がします。
意味無く、毎日眺めて楽しんでいます。


いやー妖怪いいですねー

 水木しげるとおなじように
妖怪という名前はこわくない場合がおおい。
どうも幽霊だの亡霊などときくと
夜がこわくなるわたくしですが、
百鬼夜行というのは案外安心してみられる。

首がグルリとまわるオーメンを思うとき
わーーーーー
もーこわいのはいやだと。そこいくと、
妖怪は自分のなかにもありそうでなんかへっちゃらな感じ。

一読推薦どうぞ!
妖怪絵師、鳥山石燕(1712-1788)の雅趣と遊び心のなつかしさ

 国書刊行会の単行本は値が張るので手が出なかったんだけど・・・。いつの間にか、文庫本が出ていたんですねぇ。ちっとも知らなかった。大判の単行本のようにはいかないだろうけれど、その妖怪画の味わいの少しなりと味わえるのではと期待して購入、早速眺めてみました。
 いやあ、いるわいるわ、妖怪どもがわらわらと。今さら言うのもなんですが、浮き世の俗事をひととき忘れさせてくれる雅趣に富んだ妖怪図画の数々、いいですねぇ。一枚、一枚、頁をめくりながら、なつかしい心持ちにもなりました。京極夏彦氏の妖怪ミステリー小説に出てきた「姑獲鳥(うぶめ)」や「鉄鼠(てつそ)」「絡新婦(じよろうぐも)」はもとより、畠中 恵さんの若旦那シリーズのキャラ、「鳴屋(やなり)」「屏風のぞき」「犬神」「白沢(はくたく)」もいるんですね。
 【画図百鬼夜行】から「陰」「陽」「風」、【今昔画図続百鬼】から「雨」「晦」「明」、【今昔百鬼拾遺】から「雲」「霧」「雨」、【百器徒然袋】から「上」「中」「下」の各編、合わせて百九十三の妖怪図画が載っています。なかでも気に入ったのは、次の三つの画。

◎「蜃気楼」・・・・・・文字通り、はまぐりが気を吹いて楼閣を成すの図。神仙の気漂う趣が良い。
◎「ぬっぺっぽう」・・・・・・ぬり壁のようなものに目鼻がついてお辞儀している。垂れた目が殊に微笑ましい。
◎「小袖の手」・・・・・・にゅるっと出た両手の線に、ぞくぞくっと魅せられた。
「画はまた無声の詩とかや。」

 日本の妖怪の基本形を作った画家の一人といわれる鳥山石燕(とりやませきえん)の妖怪画集全点収録!という小さいけれどお買い得な画集である。でるわでるわ、怖いもの、可愛いもの、可笑しい物、ただただ不思議なもの、と二百以上の妖怪がひしめきあって、あちこちめくって楽しめる一冊。
 「猫また」や「河童」など、確かに我々の思い描く「基本形」のようなものから、「わいら」「うわん」など、「すみません、説明がないんでなんだかわかんないんですが・・」といいたいようなもの。4番目の画集「百器徒然袋」あたりになると、画家のお遊びの色が濃くなったのか、琴や鞍、瀬戸物が化けたものなど、可愛い漫画にしかみえないものも出てくる。
 「今昔画図続百鬼」の一枚目「逢魔が時」は、塔のそびえる街並みの上空を怪しいものが過ぎていく図であるが、一寸心に残った一枚である。この「怪しいもの」の姿は何故か「入道雲に夕陽が陰影を与えればこのようにみえるかも」とおもわせる姿をしている。夕ぐれの空に何を感じるのか、「怪しいもの」を生み出す心はこんなところにあることを教えてくれる。
 最初の収録画集「画図百鬼夜行」の跋文に「詩は人心の物に感じて声を発するところ、画はまた無声の詩とかや。」とあるが、流石に狩野派に習った絵師、そう思って見直すとごちゃごちゃと書き込まれただけのような画にも、描き手の詩心がみえるような気がする。
 「画はまた無声の詩とかや」。この味わい深い一言で、一段と画集の拡張があがって感じられた。

 文庫版なので当然縮小されており、その分国書刊行会の発行した画集よりは迫力は減ってしまうが、あの「大きさ」でこの「数」をみるくどさは薄められてかえってよいかしれない。




角川書店
桃山人夜話―絵本百物語 (角川ソフィア文庫)
妖怪談義 (講談社学術文庫 135)
図説 日本妖怪大全 (講談社プラスアルファ文庫)
百鬼解読 (講談社文庫)
日本妖怪変化史 (中公文庫BIBLIO)




カラー版 西洋美術史

局アナ 安住紳一郎

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